2.テキストエディターでフォントを置換する

 Illustratorファイルの中には、(バージョン9より前の場合)文字がずらずら書かれているということが判明した(実験1を参照)

 ところで、あのずらずら書かれた文字列を書き換えると何が起きるだろう。書き換えたファイルをIllustratorで開くと、書き変えの結果は反映されているだろうか。もし反映されるのなら、Illustratorでの作業をテキストエディターでの作業に代替できるということだ。ということは、Illustratorでは困難な作業をテキストエディターで簡単に行なえるかもしれない。

 今回の実験ではIllustratorファイルで使用しているフォントの名前をテキストエディターで書き換えて、その結果が反映されるかどうかを確かめてみる。

 さっそく実験を始めよう。2種類以上のフォントを使用しているIllustratorファイルをテキストエディターで開く(*1)。例によってずらずらと文字列が表示され、9行目あたりに使用しているフォントの名前が発見できるはずだ。

下はその一例(リュウミンBと新ゴBの場合)だ。

%%DocumentFonts: Ryumin-Bold-83pv-RKSJ-H
%%+ ShinGo-Bold-83pv-RKSJ-H

 
さらにずっと行を追って見ていくと

/_Ryumin-Bold-83pv-RKSJ-H 12 10.1396 -2.0508 Tf

というようにフォントの名前が書かれた部分が何カ所か見つかる。これらを全部別のフォントの名前に書き換えるとIllustratorで開いたときにもその結果が反映されているだろう。というのが今回のねらいだ。

 テキストエディターの「検索/置換」機能を使って、新ゴBの部分をリュウミンBに書き換えてみる。検索文字列に

ShinGo-Bold-83pv-RKSJ-H

 
を指定し、置換文字列に

Ryumin-Bold-83pv-RKSJ-H

を指定する。そして、「全て置換」を行うと一瞬で置換が完了する。

 これを別名保存してIllustratorで開いてみるわけだが、YooEditの場合(バージョン1.63)、保存するときにファイルのクリエーターとタイプを指定できるようになっているので、クリエーターを大文字の半角英数字で ART5(Adobe Illustrator のクリエーター)と指定してしておくと、このファイルをダブルクリックしてIllustratorで開くことができて便利だ。タイプは同じく大文字の半角英数字で TEXT と指定しておく。

 さて保存したファイルをIllustratorで開いてみよう。クリエーターを ART5 に指定していない場合は、Illustratorのアイコンにドロップする(もしくはIllustratorの「開く...」メニューから開く)。どうだろう、ねらいどおり新ゴBがすべてリュウミンBに置き換えられているはずだ。

 確認が済んだらこのファイルをIllustratorでもう一度上書き保存する。というのも実はテキストエディターで保存したファイルはいくつかの部分がIllustratorファイルとしては不出来になっていて、Illustratorで保存し直すことで最適化されるからだ。これでこの実験は終了だ。

 ところで、Illustratorにはフォントを一括で置き換える機能がついているのだけど、はっきり言って動作がとても遅い。今回確かめてみるとテキストエディターで置換するとわずか2秒で終わるところが、Illustratorで行うと5分たっても完了しなかった。